Arsenyevich

柔らかい肌のArsenyevichのネタバレレビュー・内容・結末

柔らかい肌(1963年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

最初の100分が昼ドラのようで死ぬほど退屈だったのが、ラスト15分で突如たたみかける変化球は、割とツボ。

ま、そうなるわな…て話なんだけど。
メソメソ泣いていた奥さんの鬼変化と潔さ、ラストの微笑みは恐怖以外の何物でもない。

いつの世も、男と女。
錯綜しすれ違う気持ちだけは、コントロール不可。
トリュフォー作を見続けていると、何故か三島由紀夫の小説を度々連想する。
世界観は別物でも、男と女を取り巻く不安定な世界の描き方。いや、不安定なのは人の気持ちだけであって、世界はただ目の前に転がっているだけ。

あたふたと、感情のままに動き世界に弄ばれる人間たち。
その滑稽な姿はきっと何世紀も前からずっと変わっていない。
Arsenyevich

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