plus+松竹
1956年、小津安二郎監督。
淡島千景、池部良主演。
池部良は東宝から招かれて唯一の小津作品。
戦後のサラリーマンの悲哀と夫婦の揺れ動く心理を描く。
夫婦は淡島、池部。岸恵子(彼女も唯一の小津作品)が池部と関係を持ってしまう通勤仲間。
高橋貞二も近所の通勤仲間。
通勤仲間というのが面白い。その仲間でハイキングに行ったりする当時のの世相がまたおかしい。
何となく観始めても知らず知らずに物語にはまり込んでしまうのが小津作品。
決して登場人物は品行方正ではなく、生身の人間。観終わってみればじんわり気持ちを和らげる。
通勤電車に揺られながら会社に通うサラリーマンが戦後の日本を支える存在になっていくのがよく分かる。
他に山村聰、笠智衆などが出演。