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早春のUEのレビュー・感想・評価

早春(1956年製作の映画)
4.6
リビングで見てたら親がテレビの前でヨガやり始めて、「登場人物全員シャキシャキ喋っててテンポ良いわね〜小津の映画って聴き取りやすいわ」って言ってた。言う事全部サッサと言って、サラリーマンという事もあり全員パキパキ動いてて、やっぱ見てて気持ちいい。
岸恵子がとにかく小悪魔で、池部良の事を「ジェラール・フィリップに似ているの」とか言っちゃってて可愛い。甲高い声で喋り倒してからめちゃくちゃビンタし出して、物凄い感情の起伏が激しいんだけどそれが岸恵子のビジュアルとめちゃくちゃマッチしてる。役者に当て書きするのってやっぱり大事。
中北千枝子が壊れてるアイロンを使ってる時、「アイロンぐらい買いなさいよ」「買えりゃ買うわよ。でも結構それで間に合うんだもの」「間に合うってことは、つまんないことね」という会話がしれっと繰り広げられていて凄まじかったし、「歴史は夜つくられる」って台詞が出た瞬間に親がヨガ辞めて感嘆の溜め息付いてた。
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