奇才ガス・ヴァン・サントらしい耽美的な感覚のサスペンス映画と言ったらよいのか？ どこか浮遊感のある奇妙な味わいが特徴の作品。公開当時は賛否分かれたが、自分はそこまで嫌いじゃなかった。
『エレファント』や『ジェリー』同様、全編を覆う不穏な雰囲気が捨てがたい。スケボー少年の内的葛藤と殺人願望を抉った静的なアート作品。
途中ブツ切れのように終わるラストも(観客からは意味不明と言われたが)結構、気に入っている。どこかメランコリックな雰囲気が好みだった。青春は儚く残酷なものだなー、と実感できる如何にもガスらしく慎ましいサスペンスの小品。
