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魔獣戦線のmitakosamaのレビュー・感想・評価

魔獣戦線(1990年製作の映画)
3.0
今作を見るより前に“真ゲッターロボ 世界最後の日”を見てるんだよね。
真ゲが魔獣戦線から一部キャラクターを流用しているもんで、今作は「真ゲの元ネタの方ね」という目線で見てる。

真ゲ版の流龍馬は今作の主人公・来留間慎一を元にしているし、コーウェン・スティンガーはシャフト博士・バルビア博士がオリジナル。
あぁ〜ここが原点だったのねぇ〜と感慨深く見ました。

13人の博士が神の復活に向け、魔獣と呼ばれる新人類を誕生させる。
13人の使徒に準え、科学者は非常に撤し生体実験。
来留間源三博士は息子を妻を実験台にし、生き残った息子慎一は13博士に復讐を誓う。
という内容。

改めて思うのは、今作って石川賢なりにデビルマンを再構築した作品なんじゃないのかな…ってこと。デーモン族が人間であった13博士に変わったが、主人公は敵組織を脱走し戦う“抜け忍”構造の物語。合体生物〜キメラ〜の存在。キリスト教の善悪を逆にした倫理観。最後に神が降臨する…
などなど。

確かに豪ちゃんも宗教モチーフは得意だし、狂気に陥る人間の描写も共通している。但し、豪ちゃんのデビルマンが悪魔族に人間が狂わされるのに対し、賢ちゃんの魔獣戦線は人間が自ら狂気に至るという差は大きいと思う。
石川賢の描く狂気は、人間が常に内包するモノなんだよね。

だからこそ13博士も自ら魔獣化して大暴れ。こいつらホントに科学者か?って位にゴリマッチョで身体から猛獣を飛び出させて戦う。主人公慎一もダークヒーローらしく残虐ファイトで応戦。

サブキャラである富三郎が唯一の清涼剤キャラだ。丸っこいデザインといい実に愛嬌がある。シルクハットにドテラという装いも最高だ。
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