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ペーパーチェイスのturkeyのレビュー・感想・評価

ペーパーチェイス(1973年製作の映画)
4.0
米国司法長官を何人も生んだハーバード法科大学院。
主人公達が何故、ここまで必死に勉強するのか(現実の法科学院生は恋愛などしてる暇は絶対ないそうで)、それは人生の全てが最初の一年でほぼ決まるからなんです。
この1年目の成績、特に難関といわれる科目(この作品のキングスフィールド教授の「契約法」とか)の成績が最初の関門、1年と2年の間の休暇(日本でいえば春休み)にはキャンパスに人買いの市が開かれます、それは全米の一流法律事務所による新人買い(有望株には研修という名のファーストクラスで世界旅行のお土産付き)、そこで参考にされるのが前述の成績、ここで内定を貰えない学生は二流三流の事務所行きが決定し敗者復活は無い、ここを通過しても2年になる時、学生新聞の編集委員に招かれないと超エリートの道が断たれる(採用されるのは指の数より少ない)、更にトップ5で一流事務所に就職しても数年は電話番と判例探しで事務所泊まりが続き自宅へ帰れるのは週一くらいだとか、日本の一流法学院も相当らしいけど(恋愛なんて無理は共通)、そういう人たちが見ても欧米の超エリートの過酷さは一段上だと書いてましたね。
ハーバードでは授業が終わるのが15時、終わったら附属図書館へまっしぐら、野球場より大きい駐車場も少し遅れただけで図書館まで10分掛かる端の方しか空いてない、それより遅れれば路上駐車(笑)、で、閉館時間がAM2:00だったか3:00、そんなとんでもない世界で勉強に追い詰められる学生たちを描いた作品、公開当時、観ると「何故か勉強したくなる」と言われた世にも珍しい作品です。(僕も観て1日くらいまでは勉強したくなった(笑))

※短い時間だけどバッハの小フーガ ト短調が流れる、この作品で初めてバッハの曲を覚えた、この影響か今でもバッハは小フーガが一番好きです。
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