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ゴールデンボーイのhiのレビュー・感想・評価

ゴールデンボーイ(1998年製作の映画)
4.2
封印していた過去を掘り起こされたことをきっかけに昔の自分を憑依させてしまうデンカーの描写は不気味で物悲しく、そのデンカーに対して支配欲を剥き出しにするトッドがひどく恐ろしかった。
その恐ろしさの中には狂気の中のフェチズムを匂わせるような描写も多々あり、単なるナチスへの傾倒だけではないようにも見受けられる。劇中でトッドの性的指向を仄めかす出来事も多い。
狂気を内に秘めた少年には拓けた未来があり、いつどこでそれが再び発揮されるかも分からないというリアルな不気味さが、良い意味で後味を悪くしている。
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