ぶみ

アクシデンタル・スパイのぶみのレビュー・感想・評価

アクシデンタル・スパイ(2001年製作の映画)
2.5
身体ひとつ、本気のジャッキーがここに。

テディ・チャン監督、ジャッキー・チェン主演による香港製作のアクション。
自らの出生の謎を解き明かそうとする主人公が、国際的な陰謀に巻き込まれていく姿を描く。
健康器具のセールスマンである主人公バック・ユエンをチェン、謎の女性ヨンをビビアン・スーが演じているほか私立探偵役でエリック・ツァンが登場。
物語は、さえないセールスマンのユエンが、何故かカンフーと謎の予知能力で銀行強盗事件を解決するという、トンデモ設定でスタート。
以降、予知能力は封印された反面、韓国やイスタンブールと舞台を点々としながら、チェンらしくカンフーによる抜群の戦闘能力を発揮したアクションのオンパレード。
ただ、若干コメディに寄せられているせいか、はたまた映像そのものの古さのせいか、やっていることはハリウッド大作のようなのだが、終盤のタンクローリーの件は、どう考えてもヤン・デ・ボン監督『スピード』のパクリであり、そこはかとないB級感を醸し出しているのは良いのやら悪いのやら。
それを裏付けるかのように、中盤にあるイスタンブールの市場では、ユエンが全裸で走り回るシーンがやたら長く、食傷気味になったのが本音。
反面、スーが出演しているとは思っておらず、日本でも活躍していた当時の姿を拝めたのは嬉しい誤算。
ほぼアクションに振った展開は嫌いではないが、前述のような主人公の謎設定を皮切りに人物描写が皆無であり、終始のめり込むことができず、シーンが変わるたびに髪の毛の分け目が異なるチェンの髪型が気になって仕方なくなってしまったものの、チェンのお尻が好きな人には堪らない一作。

ゲームに勝った。
ぶみ

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