椿本力三郎

マディソン郡の橋の椿本力三郎のレビュー・感想・評価

マディソン郡の橋(1995年製作の映画)
3.8
さすがイーストウッド。
これもまた理想的な男のあり方か。
30代後半にならないと理解できない世界観、人間観だと思う。
単に不倫の話なんだけどね。
しかし、それを超えた強いメッセージ性がある。
深い人間理解というか。
相手役のメリル・ストリープね。
わずか4日間だけれども
日常生活から一歩抜け出し、どんどん女性として魅力的になっていく姿。
会話、服装、目線、ちょっとしたしぐさ。
この役にドハマりしていると思う。
年齢的にもちょうど良い。
平凡で平穏な田舎の生活において良妻賢母であることを維持することは、
実は日々プレッシャーに耐え、
ものすごくエネルギーが必要であることを示している。
だからといって不倫を礼賛しているわけではないことは、
雨にずぶ濡れになったイーストウッドが現わしている。
ただ「そういうもの」と指摘しているだけ。