Nana

マディソン郡の橋のNanaのレビュー・感想・評価

マディソン郡の橋(1995年製作の映画)
3.6
人気恋愛小説の映画化、監督クリント・イーストウッド。
田舎町の橋を撮影に来たカメラマンと主婦の不倫のお話と聞いていたので、あまり期待していなかったのですが、意外と良かった♡

戦争でイタリアに出兵していた夫と知り合い、アメリカに来たフランチェスカ。
アイオワの閉鎖的な暮らしと、真面目だけが取り柄の夫や子供との日々になんとなく違和感を感じていた、ある日。
家族が4日間の不在中、橋の写真を撮りにやって来たカメラマンと知り合う。

カメラマン、ロバートが最近は怒れる爺のイメージが強いイーストウッドなんだけど、初めて見る満面の笑顔にびっくり。
田舎の主婦だからって上から目線じゃないし、口説こうともしない。
フランチェスカが電話を受けたあとルンルン🎶ってなるのが分かるイケオジぶり。

フランチェスカはメリル・ストリープで、最初は太った田舎のおばはんなのに恋をして、どんどん色っぽくなる。さすがイタリア人役👏
デカいイーストウッドとダンスしても違和感がないから、意外とデカい女なんだな。

お互い戸惑いながら親しくなって3日目には「僕の今までの人生は君に会うためのものだった」なんて言われるくらい、急接近。
ロバートは仕事で来てて、旅先でオイタしようとか思ってないし、フランチェスカも家族の留守中に庭でボケっとしてたら、こんな奇跡が起こるなんて、ドラマの世界だけど素敵だなあ。

二人がある程度歳とって良識があって、性欲とか酒の勢いとか遊び心じゃないとこで結ばれるのも、いいなと思いました。

最初にフランチェスカの子供たちが彼女の遺書を読むシーンから始まり、ハッピーエンドじゃない事は分かってるんだけど、あのまま二人が駆け落ちしたら、こんな深い愛にならなかったのかなあ、とか考えてしまった。

フランチェスカは期待してアメリカに来たけど後悔してるし、ロバートは今まで人との深い関係を持たずに仕事に没頭してた人だし、きれいな思い出のままで終わらせた方が、良かったんだろうな。
しかし雨のシーンは悲しかった😭

スマホで撮った写真をすぐ見られる時代と違って、ワシントンに帰って写真を現像したロバートや、郵送されてきた写真を受け取ったフランチェスカの気持ちを思うと、きゅんとする。
恋愛は不自由なことが多い方が盛り上がるなあ(遠い目)
Nana

Nana