bluetokyo

暗黒街の対決のbluetokyoのレビュー・感想・評価

暗黒街の対決(1960年製作の映画)
3.7
やたらと早い展開で痛快である。三船敏郎演じる藤丘刑事の繰り出す超高速ビンタみたいだ。
暴力団の牛耳る荒神市に不良刑事、藤丘が左遷されてくる。さっそく、大岡組のキャバレーで騒ぎを起こす。
敵対する小塚組の元幹部、村山鉄雄の経営するバーを訪れる。妻を大岡組、仁木に殺されたことを知る。
キャバレーで知り合ったサリーのアパートを訪れる。仁木はサリーの弟なのだ。ところが、そこにいたのは、大岡だった。
おれと組まないか、悪徳刑事さん、というお誘い。
さっそく、藤丘は、捕まっていた大岡組の子分を釈放させる。
小塚組の組長が殺される。子分たちは足を洗った渋る鉄雄を引き入れて、報復しようとするが、大岡組が逆襲してきて、全滅させられる。
突然、藤丘が現れて、鉄雄を助ける。悪徳弁護士にしてインテリやくざの天堂が登場。徐々に、藤丘は、実は、暴力団対応の優秀な刑事、野口警部だとバレてくる。名前を偽って潜入したのだ。
素性がバレて、大岡に捕まった藤丘、間一髪で鉄雄が助ける。
警官隊が大岡組長の屋敷を包囲。激しい銃撃戦。そこに、鉄雄が突入。大岡を射殺する。
捜査を妨害されたので、やむなく、逮捕しようとする藤丘。鉄雄は倒れざまに、銃を発射。藤丘も銃を発射する。
鉄雄に命中してしまう。実は、鉄雄は、藤丘の背後から狙っていた天堂を撃ったのだ。
それを知った藤丘、ああ、なんてことをしてしまったのだ、と嘆くが、鉄雄は、これで借りは返したぜ、と言って、息を引き取る。
結末はなんとなくわかっているのに、本当に悲しい。
序盤のスピーディーな話のころがし方は実に目を惹く。最後の結末も印象的だ。
ただ、真ん中が退屈な部分、くどいところもある。
見どころは、なんといっても大岡組の殺し屋たち。キャバレーでコーラスグループとして歌を披露する。一見すると意味不明だが、なんともいえない趣を感じる。
bluetokyo

bluetokyo