スギノイチ

暗黒街の対決のスギノイチのレビュー・感想・評価

暗黒街の対決(1960年製作の映画)
3.5
前作『暗黒街の顔役』がダメダメだったので期待してなかったが、面白かった。
『用心棒』に先駆けた、三船敏郎 in 『血の収穫』。
2つの組のボスは、激似俳優である田崎潤と河津清三郎。
田崎潤は着流し侠客、河津清三郎はスーツの現代ヤクザに設定され、初心者が混同しないよう差別化されている。
(じゃあなぜ別の俳優を使わないのか)

天本英世演じる殺し屋軍団はいかにも岡本喜八っぽいユニークな集団で、謎の歌謡ショーが耳に残る。
和製ギャング映画の銃撃戦は大半タルいので飛ばしたくなってしまうが、画面ギッチギチに詰め込まれたギャングどもが撃ち合う画は見応えがあった。

物語が進むに連れ、三船敏郎と鶴田浩二のブロマンスが強くなる。
仲間や相棒ではなく、「友達」という表現が良い。
しかし、やがて対決へ…
時代や対決が違っても、やはり鶴田浩二はこうなるのか。

ラストはまさかの乳見せ。
この時代の、ましてや東宝では珍しい。
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