桐島、部活やめるってよの作品情報・感想・評価・動画配信

桐島、部活やめるってよ2012年製作の映画)

上映日:2012年08月11日

製作国:

上映時間:103分

ジャンル:

3.5

あらすじ

『桐島、部活やめるってよ』に投稿された感想・評価

すいか

すいかの感想・評価

4.0
この映画のタイトルを知った時の衝撃は、今でも忘れられません。
[作品情報と鑑賞前の私見]
10周年記念上映最終日滑り込み鑑賞。
ずっと見てなかったのが功を奏した。

"何者"の朝井リョウ原作。
今をときめく俳優たちの10年前の姿を映画館で。



[鑑賞後の感想]
内容に入り込むより前に、それぞれの10年前の演技に圧倒されてた。
"キャプテン・アメリカ シビルウォー"を初めて見た時のような感じ笑笑。

最後に啜り泣きの音がすごく周りから聞こえて、愛されてる作品なんだなと実感。


・筋書き
朝井リョウの作品は映画化がはまるなあ。
だいたいの流れは聞いたことがあったから超驚きの展開とは感じなかったけど、それでも最後の屋上の展開は胸アツ。
自分が学生時代クラスでどの立場にいたかで見方変わるよなあ。
でも、映画好きから見える視点はきっとみんな同じで、そこへの共感性はこの作品の絶対的な魅力だと思う。

"かすみ"(橋本愛)のリアルな恋愛事情を"前田"(神木隆之介)が垣間見るシーンはかなり刺さったなあ。
同じ学生時代の陰キャとして、あれは辛くて、とても辛くて、心がギュッとなった。

学生時代は教室っていう狭い世界でしか生きられなくて、そこで起きることが全てで。
その中で低いカーストの陰キャが上の奴らを
"今のうちに足掻いてろカス"(だいたいの意味合い)って呟くようなシーンとかすごい良い。

でも陽キャの中でも、"ひろき"みたいに今の自分に納得いってなくて好きなことを突き詰められてる陰キャをときに羨ましく思ったりする人もいたりして、、、
学生時代の心情を思い返したりして懐かしいながらもやっぱり苦しかった。


・演技
当時の若手の俳優で今旬の俳優がズラリ。
神木隆之介に始まり、東出昌大、仲野太賀、山本美月、橋本愛、松岡茉優、清水くるみ、浅香航大、鈴木伸之。今の邦画で見ない人はいないな。

今となっては東出昌大のイケてるキャラが鼻につくが笑笑

私が松岡茉優の演技を主演でしっかり映画で意識して見たのが"勝手に震えてろ"で、あの陰気なキャラクターが常に軸にあった。あのキャラクターがすごく好きで松岡茉優を好きになった。

けれど、もしこの作品の一見すごい嫌なやつな"沙奈"(松岡茉優)を見ると高校生のときの自分はバカみたいに真正面から松岡茉優を嫌いになってた気がする。
それだけ松岡茉優は役幅が広いって事で、彼女の表現力は素晴らしいと思った。


やっぱり映画部出てくるだけあって、映画好きにはもってこいの作品。
きっとドラマにもできそうなくらい重厚にも作れそうだけどこれを映画の尺にまとめてるのが良い。
学生時代に向き合った苦悩を今一度思い返すのに良い作品でした。
数年経ったらまた見て、この感覚を思い出したい。
話題の作品だっけど、この世界観に入り込むまで時間がかかったかなあ。
Skylar

Skylarの感想・評価

-

『 俺が監督ならアイツら使わないね 。
笑ってろ今のうち 。』

良過ぎる〜〜 。😌😌
ハイカーストでも学校が苦しい感じ、カースト下層でも学校はつまらんけど楽しい感じ良過ぎる〜 。

イケてる帰宅部と運動部には話しかけられないけど吹部にはまだ話しかけれる感じな〜〜🙂🤍

主人公の口論になった時めちゃくちゃ理詰めになるのナードらしさたっぷりでめっちゃ良い 。

クラスのトップの子辺りの視点だと大人しく見えてる主人公やその友達も騒がないだけであって決して大人しくは無い感じめっちゃ良いな 。

教室では『 あ、あの子一軍に居るだけで結構こっち側の人間なのでは? 』と思って期待しながら学校外で話しても結局あっち側なのめっっちゃくちゃリアルで寝込んだ 。

このレビューはネタバレを含みます

名前は知ってるけど見たことない映画として自分の中でずっと引っかかっていた1本。名前の知名度に負けない圧倒的な面白さだった。

どこを切り取っても面白いのがやばい。登場人物に対して謎の既視感を感じるせいだろうか。おそらく誰もが学生時代に見た事のある、もしくは自分自身の投影のようなキャラクターで溢れているから、ある種のドキュメンタリー映画的な感情の揺さぶられ方をする。これは日本で生まれ育っているからこそできる楽しみ方だから外国の方が見てどう思うのかが気になる。(そう考えると洋画の魅力を100%理解することって出来ないのかも…)

生々しい人間関係が見ていて辛くなる。これはどこか過去の自分と重なる部分があるからだろう。特に神木隆之介の失恋のシーンは胸がキュッとなった。

この映画は誰に感情移入して見るかが醍醐味になっていると思う。私が最も感情移入したのはこの映画の監督だ。正確に言えば監督というより脚本、または原作者かもしれない。

この映画はタイトルにもある通り、桐島が「部活を辞める」ということを軸に話が展開していく。スクールカーストのトップにいる桐島が部活を辞めることを聞いたクラスメイトが騒然として振り回されていく様子をあらゆる角度で描く物語だ。その描き方が個人的にはとても共鳴するところがあった。

この映画では終始、登場人物たちの青春感を描くと同時に、その青春感のくだらなさを描いていると感じた。青春感の象徴こそが部活であり、その部活を辞めるというだけのことをここまで盛大な物語にしているのが非常にバカバカしい。終盤の吹奏楽部の演奏のシーンはまさにそうだ。

私自身は学生時代に部活には所属せず、かなり自由に生きていた。それは部活に縛られる生活が心底嫌だったからだ。部活に打ち込むこと自体に満足しているような人をどこか馬鹿にしていたと思う。ひねくれた考えだが、あながち間違ってはいなかったと、この映画で感じさせてくれた。映画の結末での、部活ないし学校だけが全てでは無いというメッセージ性のおかげで学生時代の私が報われたような気がする。

「部活を辞める」
大人になってみればわかる。どうでもいいことだと。その時はそれが全てに感じるけれど少し視野を広げてみれば自分の可能性はあらゆる方向に存在する。そしてこれは大人にも言えること。
学校の人気者である桐島が部活をやめた。そんな噂が学校内を駆け巡り、人間関係が揺らいでいく様を描いた青春群像劇。

久々に再鑑賞してみたところやはり面白い。

金曜日の放課後、桐島が部活をやめたという噂を起点にしてそれぞれの人間関係が移ろっていく。

登場人物をざっと整理するとこうなる。

・前田(神木隆之介)
映画部に所属し、自分の好きなことを突き詰める。クラスのヒエラルキーでは下位に位置する。
・かすみ(橋本愛)
前田とは中学の同級生。クラスのヒエラルキーの上位に位置する。好きな物はあるが、ヒエラルキーの上位にいるせいで自分を押し殺している。
・宏樹(東出昌大)
霧島の親友。クラスのヒエラルキー上位に位置するも野球部をやめ、今は帰宅部。

他にも登場人物は多くいるが、本作で最重要なのはこの3人だと思う。

もはや周知の通り本作には桐島は登場しない。桐島が不在のまま物語は進行する。大事なのは桐島が部活をやめたことによる周囲の人間関係の移ろいだ。そして、本作の主人公は前田であるんだけれど、本作の描き方を見ると、紛れもなく主人公は宏樹だと思う。

霧島の不在によって多くの登場人物の心が揺れる。

霧島の恋人・梨紗は当然ながら、それは梨紗の友人たちにも伝播する。桐島の部活のメンバーには動揺が走る。劇中でとにかく右往左往する。そんな中で重要なのは上記の3人。

前田はクラスのヒエラルキー下位にいるので、桐島とは一切の関わりがない。桐島が部活をやめようが関係ない。なぜなら前田には自分の好きなジャンルの映画を部員たちと作り上げることだけが大切だからで、ずっと一貫している。対してかすみは自分の好きな物を押し殺し、なんとかクラスのヒエラルキーの中で生きようとしている。桐島の件でそんな状況に疑問を持つようになる。この2人の対比も面白いが、やはり本作で最も面白いのは前田と宏樹の対比だ。

物語は金曜日を起点に人間関係が右往左往する。そんな中にあっても映画部の面々はずっとゾンビ映画を取り続ける。本作の白眉は決して交わらなかったヒエラルキー下位の映画部と桐島の件で揺らぐヒエラルキー上位の面々たちが交わるシーンだ。屋上でゾンビ映画を撮り続けていると、桐島を見たと騒いだヒエラルキー上位の面々がやってくる。それでも前田は映画を撮り続ける。ゾンビたちがヒエラルキー上位の面々を食っていく。本作ではヒエラルキー上位の面々を空っぽの存在として描いていて、それに対して「俺たちはやりたいことをやっているんだ!!!」とぶつけているように感じられとても良かった。

ここで宏樹と前田の邂逅シーン。屋上の件が終わった後、宏樹と前田が8ミリカメラ越しに会話をする。宏樹に対して前田は少し照れながら映画愛を熱弁する。そこで宏樹は涙する。宏樹は野球部をやめたものの運動神経が良いから何でもできるし、ルックスも良いし、モテる。それでも前田と会話して現実に気づいてしまう。自分は空っぽだと。

物語は宏樹が野球部の練習風景を眺めながら桐島に電話するところで何とも言えないラストを迎える。

本作の主人公は公式には前田だ。それでもやはり僕は本作の主人公は宏樹だと思う。前田は自分の好きな物をはっきりと自覚し、それに向けて邁進できる、ある意味、超越した人物だ。対して宏樹は「自分はこのままでいいのか」という揺れ動く人物だ。だからこそ主人公だし、宏樹のその後に思いを馳せずにはいられない。

本作で印象的なところは「俺たちはこの世界で生きていかなければならないのだから」という台詞だ。これはかすみに向けた言葉であり、宏樹に向けた言葉であり、観る者全員に向けた言葉だ。「お前、本当にこのままでいいのか?」と今の立ち位置に疑問を突きつけてくる。何とも素晴らしい作品。


以下は個人的なメモ
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朝礼で映画のタイトルを読み上げるとき笑うのマジで最低。

映画秘宝

テーマは自分の半径1メートル。
君たちにとってゾンビはリアリティある?

生徒会オブザデッド

東原さん、グロい映画が好きとか推せる

桐島桐島と大騒ぎする中、ぶれない映画部の面々

宏樹と前田のシーンが最高

自分がない空っぽの存在である宏樹

「俺たちはこの世界で生きていかなければならないのだから」

ヒエラルキーから降りた桐島
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高校時代を思い出して叫びそうになった。ストーリーは特に動いてないのに役者の演技が凄すぎてめちゃくちゃ面白い。最後泣いた。
みき

みきの感想・評価

3.9
複雑な青春味のある嫌な感じ、でもちょっと感動した。へんな団結心と執着みたいなんあるよな
NAO141

NAO141の感想・評価

4.0
『桐島、部活やめるってよ』
ごくごく普通の高校生たちの、ごくごく当たり前の心情を繊細に描いた傑作。
高校生たちの日常が妙にリアルで良い!

いつもと同じ日常。しかし〈桐島〉という生徒の退部をきっかけに、それぞれの〈金曜日〉が動き出す。現象として目の前で何か大きな事件が発生したわけではないものの、〈桐島〉と関わりのあった者たちの心には大きな変動が巻き起こる。この描き方がとても上手い。作品タイトルにもなっている〈桐島〉本人は登場せず、しかも「えっ!ここで終わり!?」的な終幕となるが、それもリアルな日常の描き方としてとても良いと感じる。〈桐島〉が部活をやめること、なんで彼が部活をやめるのか、それが主軸ではなく、彼が自分達の日常から離れたことによって直視せざるをえない現実や自身の立ち位置に対しての動揺などの描き方がリアル過ぎるのだ。その人がいてこそ自分も輝けたが、その人がいない今、自分には何が残る?そもそも自分って何?ということを突きつけられた高校生たちの焦燥感のようなものがヒシヒシと伝わってくる。

本作、いわゆる学園カーストを描いた作品でもある。〈前田〉達が「下」で〈菊池〉達が「上」、確かに一見そのように見える。しかし本作、様々な人物やグループの視点で学校生活というものが描かれているが、視点を変えてみると実は〈前田〉達が「上」で〈菊池〉達が「下」と見えないこともない。〈菊池〉達「上」と位置付けられる者たちの苦悩や空虚さにもスポットが当てられていることもこの作品の魅力。成績優秀、スポーツ万能、彼女持ち、「下」から見たら理想的に見えながらも、本当に自分がやりたいことは何なのかということに悩み、〈桐島〉不在によって突きつけられる現実や残酷さ。何が「上」で「下」かは人それぞれだろうが、やりたいこと(好きなこと)をやり続ける〈前田〉達が菊池には羨ましくも見え、〈前田〉達も三拍子揃った〈菊池〉達を時に羨ましく思う。人はどこまでも無い物ねだりだ。

ありふれた日常。しかしこの日常がある日一瞬にして変わってしまう、そういった事を我々は誰もが経験している(してきた)と思う。毎日一緒だった〈あの子〉。ある日部活をやめた、ある日受験のため塾通いになった(先に進学決まった)、ある日彼氏(彼女)が出来た、こうした事がきっかけでありふれた日常が崩れ始めること、誰にでもあったのではないか。変わらない日常と思っていたが、実は周りは変わっていて、変わっていなかったのは自分だけだった。一緒にいた人がある日何かのきっかけでいなくなったり、一緒にいる時間が減った時、その時初めて突きつけられる現実や自分を直視せざるをえない残酷さ。これが本作では非常にリアルに描かれている気がした。学生当時、誰にでも〈桐島〉のような存在がいて、誰もが誰かの〈桐島〉のような存在だったのかもしれない、そんな風にも感じた。ラストの菊池宏樹の野球場(校庭)を眺めながら〈桐島〉に電話しようとしていたシーンは良かった。彼はあの電話で〈桐島〉に何を話したかったのだろうか。余韻を残すような終わり方が個人的に好き。主題歌の『陽はまた昇る』も本作にピッタリの歌詞だね!
※神木隆之介がやはりいいね~。前田役がハマってるし、彼の「ロメロだよ!それくらい観とけ!」という台詞が良かったね~。そうだよな前田、ロメロくらい観ておいてほしいよな~笑。

学生達のリアル。いま学生の人達には悩み踠きながらも、自分が本当にやりたいことを探し続けてほしいなぁと思った。
学生時代の自分、クラスでは一番後ろの窓際の席。授業中よく校庭を眺めていたなぁ笑。いま自分と同じ席に座っている子はどんな子だろうか。どんなことを感じ、どんな学生生活を送っているのだろうか。〈いまを大切に学生生活を楽しめ!頑張れ!〉この言葉をエールとします笑。
raga

ragaの感想・評価

5.0
夢が叶わないと感じながらも揺るがない確信を抱く映画部の部長(神木隆之介)と野球部のキャプテン、その眩い姿を直視できない菊池(東出昌大)はようやく桐島に連絡を取ろうとする…それは信じるものがない迷いを諦観だと誤解していたことに気付き、夢を追いかける同輩に賛同できなかった菊池が再起への道程へと向かう。ここに登場する高校生は成功者という “ひと握り” からこぼれ落ちた大多数の若者であり、彼らの心の拠り所は家庭ではなく閉ざされた校内にある。理不尽な時間と空間は、時折感情や行動を抑圧されながらも “はけぐち” を探し求める。ベストじゃないけどマストを手に入れようとする “いびつな美しさ” は触れる人しか分からない。その愚直な心情を大切にしよう。私が憧れる対象はそこにある。
幾たびも映画館へ足を運んでしまう名作は、歳月を経ても色褪せぬ情感が伝わる。
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