けいり部

桐島、部活やめるってよのけいり部のレビュー・感想・評価

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)
4.2
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  俺たちは この世界で
  生きていかなければならないのだから
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学校内における1つの出来事をコミュニティーの異なる複数人別視点から描いた作品。
"自分"というものがまだ確立されておらず、
他者といることで自分を形成していたいつかのあの日の話。
きっとバレー部のエースでカリスマ的存在であろう"桐島"が部活を辞めてしまう、という話を軸にして、彼と繋がりの強い帰宅部、運動部、一見して繋がりの薄そうな文化部、映画部それぞれの心の揺れ動きを描く。
他者への依存と、自分の居場所。
理想や幻想との決別、もしくは合流。
また、絶対に撮影を邪魔されてしまう映画部の話でもある😂

クラス内でのヒエラルキーとは別に、所属するコミュニティー内でのヒエラルキーが異なる点のリアルさや、桐島に対する依存度の違い、次第に明らかになる価値観の違いが面白い。

他者へ依存しずきるな、
他人の人生に振り回されるな、って感じかな。


宏樹(演:東出昌大)に声をかけ続ける野球部キャプテンの存在が温かくとても良い。

また、今となっては神木くんと東出さんの終盤の掛け合いがめちゃくちゃ素敵。

「あなたの将来の夢はなんですか」

「やっぱりカッコいいね」


様々な視点から、客観的に、その人を見つめる話。
観る視点によってその人の見え方は変わるのだ。
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