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少年は残酷な弓を射るのmayadaifukuのレビュー・感想・評価

少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)
4.0
私には子供はいないし、母親の感情は想像することはできても理解することは今の段階では不可能。
だからこの映画をきちんと今の段階で理解はできていないだろう。

「自分の子供は別。子供が嫌いでも自分の子供だけはかわいくてしかたないよ。」と私の周りの母親はみんな言う。
「いや、みんながみんなそういうわけじゃないだろう」って私はいつも心の中で言う。間違ってるのかな。
いや、別に子供が嫌いなわけではないですよ。私自身。
ただ、「ほんまかいな?」って子供がいない私にはまだ分からないし、スッと素直に受け入れることができないだけです。
気分を害された方がもしいたら、ごめんなさい。

この映画を観て、ほら、この母親は子供のこと、愛せないじゃないかって思った。

でも観終わった後、あぁ違ったと思った。愛がテーマの映画だと思った。

この母親は「なぜ自分の子供をまっすぐ愛せなのか。なぜこの子は私を苦しめるのか。愛したい、子供に愛されたい、必要とされたい。思い通りにいかない。愛したいのと憎いのが一緒に存在する。苦しい。」ともがきながら、生きている姿が辛くて、苦しかった。

ただこの母親の素晴らしいところは誰のせいにもせず、逃げることをせず、苦しくても自分が母親なのだから、受け止めていかなければ、これからも背負っていかなければと生きていること。誰もが投げ出したくなる、逃げ出したくなる状況を逃げないで傷だらけになりながらもたち続けようとする姿がとにかく美しかった。

最後に息子のTシャツにアイロンをかけ、きちんと息子の部屋を作り、いつでも息子が戻ってこれるように、息子にとって敵だらけの世界に戻ってきたときにシェルターのような場所を作り上げているこの母親はやっぱり子供を愛しているのだと思わずにはいられなかった。

そして息子も愛されたくて、抱きしめてほしくて、ずっと生きてきたんじゃないかな?と思う。
これからこの二人がどうなっていくのかが知りたいと心底思った。

てか、もう支離滅裂なレビューになってしまった。まぁいっか。
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