なおさん

少年は残酷な弓を射るのなおさんのレビュー・感想・評価

少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)
4.0
自分の子を愛せない母親と、邪悪とも思える行為を繰り返す子供。
生理的にも精神的にも胸糞悪いシーンが続いて、「ある出来事」へと向かう。
鑑賞後、勿論気分は重くて悪い。でも良かった。

「母親の無償の愛、自分がお腹を痛めて産んだ子供は可愛いもの」「小さい子供は無垢、親を愛するもの」といった概念を持つ人は確実にぐらぐらする。
でもそのぐらぐら体験がとても良い。

それにしても、何で原題(『We Need To Talk About Kevin』)から妙に耽美な邦題に…?
ケヴィンについて語る必要があるのは、観客も含めた私達。この親子について、母性神話について、語る必要がある。