中古DVD良作発掘作品‼️
「クリクリといた夏」「画家と庭師のカンパーニュ」とほのぼの+癒しのジャン・ベッケル監督作品の第三弾レビュー‼️
…だけど今回はちょっと一味違う戦争物💦
🤡あらすじ
1960年代のとあるフランスの田舎町。小学校教師のジャックは、毎週日曜日になると、赤い鼻をつけたピエロとなり、町の人々を笑わせるのが日課となっていた。
14歳になる息子リュシアンは、父が笑われる姿がいやでたまらなかった…。
やりきれない気持ちのリュシアンにジャックの古くからの親友アンドレはジャックがピエロになる本当の理由をリュシアンに語る…。
それは美しくも悲しいドイツ占領下の記憶だった...。
戦時中に軽はずみな罪を起こしたジャックとアンドレ…。
そして他に巻き込まれた二人ティエリーとエイミール。
24時間以内に犯人として名乗り出ないと全員処刑されるという絶望の中、希望の光となった二人…。
その一人が赤い鼻を持っていたピエロだったという…。
🤡感想
戦争の悲惨さ、悲しさが込められているのに、コミカル・ユーモアも含まれているという不思議な作品…。
少し違いますが、名作“ライフ・イズ・ビューティフル”に通じる物を感じます。
命を簡単に奪われる残酷な戦争時代での二人の勇姿…。
一人は絶望的な時でも笑いを思い出させ、励ましてくれた心優しい元ピエロのドイツ兵ベルント(ピエロの時はゾゾ)。
もう一人は事件に巻き込まれながらも、他人の為に勇気の意志を貫く老夫婦の主人。
ジャックとアンドレは軽はずみな行動とはいえ、起こした罪の影響で儚く散った命がある事は事実…。
(そういう意味ではコミカルさのバランスとして、若干軽すぎる部分には少し疑問を持ってしまう所もあり、そこは賛否があるかも💦)
たった短い時間と出会いなのに、勇気と優しさで救われた命…。
そして十字架を背負った彼らへの赦し…。
“生きていれば、希望がある事”…人生で大切な事を教えてくれた一筋の光ある言葉…。
勇気を讃え、受け継がれた意志かの様に一部は贖罪としてジャックがピエロに扮し、周りを笑顔にしていく…。
まるで悲惨な戦争と悲劇が二度と起きない事を訴える様な…忘れさせる様な笑顔に…。
結局、根本的な原因は戦争…。
ジャックとアンドレが起こした事件が無くても、周りは戦争に絶望していたのは事実…。
それは表は笑顔でも裏は哀しみを秘めた様なまるでピエロ…。
戦争はいかに無意味で残酷か…。
戦争の無い、大切な感情の“笑い”ある世界を願いたいと観終わってから思いました…。
生と死について深く考えさせられるテーマをたった90分程で込められたのは流石です✨✨
追伸
年齢設定にも疑問ありますが、あえてツッコミません💦(。ŏ﹏ŏ)
あのキャストだからこそ、成り立つのかとも思いました。
🤡救いの歌
途中で小さなアコーディオンを持って歌い、エンドロールにも流れるレトロな歌、シャルル・トレネの“よろこびの歌”。
一部和訳歌詞です。
心が弾む こんにちわ ツバメたち
屋根の上に広がる空は喜びに輝く
路地には太陽が降り注ぎ 心も明るく
世界は喜びに包まれてる
いつも僕の胸はときめき 揺れ動く
何かに連れてやってくるのは愛
それは愛 こんにちわ お嬢さん
世界は喜びに包まれてる
本作みたいな戦争映画とは掛け離れた賑やかな曲ながらも、本作だからこそよりグッと安らげる様な曲とも感じました✨✨
🤡キャスト
ジャック役のジャック・ヴィルレ(クリクリのいた夏、奇人たちの晩餐会)
アンドレ役のアンドレ・デュソリエ(ミック・マック、美女と野獣(フランス版)、ロングエンゲージメント)
ティエリー役のティエリー・レルミット(奇人たちの晩餐会、メルシー❗人生)
役のブノワ・マジメル(ピアニスト、クリムゾン・リバー2)等。