三四郎

夜の鼓の三四郎のレビュー・感想・評価

夜の鼓(1958年製作の映画)
3.0
今井正監督や山本薩夫監督というと左翼監督の印象が強く、あまり彼らの映画を観たいとは思わないが、『ひめゆりの塔』は良い映画だった。

この『夜の鼓』も良い。江戸時代が舞台の「世話物」を丁寧に描いた藝術的作品だ。しかし…、まぁリアリズムを追求しているから仕方ないのだろうが、あの眉とお歯黒がどうもいただけない…。可憐なはずの有馬稲子が、哀しいかな、のっぺらぼう。

「妻敵討ち」で、なぜ夫役の三國連太郎は一人で行かなかったのか?そこが気になった。家名を汚さぬよう、家の名誉の為に家の者も共に「妻敵討ち」をしに行ったのか?そう解釈すれば納得はいくけれど…。
三國連太郎が一人で斬り込んだ方が格好良く思えるのは、西洋のヒーローものに慣れてしまっているからかしら。
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