すず

セックス調査団のすずのレビュー・感想・評価

セックス調査団(2001年製作の映画)
3.0
1920年代末のアメリカ。富豪ファルドの出資のもと、元大学教授で学者のエドガーはアカデミックな見地からセックスの調査と研究の為の討論会を実施する。忌憚なく、冷やかしやジョークは無しで真面目に話し合うこと。集められた面々は、エドガーの元教え子ピーター、画家のセヴィ、ドイツ人作家モンティ、映像監督オスカー、速記係兼ミューズ担当のゾエとアリスを中心に他数名が飛び入りで参加したり。

ジュリー•デルピー(エドガーの元恋人クロエ役)が出ているので当時観た。アマプラにあったので見返してみた。アンドレ•ブルトンの『性に関する探究』という書物が原作らしい。真面目な討論ものかと思ったけど、本作はブラックコメディってことでいいのかな。

当初の試み自体は面白いけど、性愛における趣味嗜好は極めて個人的なものであり、それぞれが自分のフィールドで話しても、それを理解できない人には理解されない。はたまた、男女が同時に達する確率?そんな曖昧なものをどうやってデータ化できるのか。

話し合うことには 勿論 意義はあるけど、普遍性など一括りに纏められるわけがないことを証明するような、それぞれの独白と、カオティックな展開。〝そんな男〟がいれば〝そんな女〟もいるもので、時折ばっちりハマるものもある。

こういう分野でももっと色々と研究が進めば面白いだろうけど、まあ、取り敢えずは、他者に迷惑をかけなければお好きなようにでいいんじゃないか。
すず

すず