YukiHomma

青春神話のYukiHommaのレビュー・感想・評価

青春神話(1992年製作の映画)
4.5
いわゆる晴天の下で爽やかに過ぎ去っていく青春映画とは真逆の青春映画。上からは雨が降り続き、下からは下水が溢れ出る。エレベーターは途中で止まる。行き詰まり息詰まりながらも自分を生き詰まらせないように暗闇で踠く。予備校生のシャオカンは、不良でバイクを乗り回すアザーに心奪われる。夜の街で刺激を味わうように悪事を繰り返すアザーと仲間。彼らを尾行するシャオカンの行動は日に日にエスカレートしていく。結果として最後まで個人としてのシャオカンはアザーの人生に干渉することは出来ない。好きな人に認知すらされない必要とされないことの辛さよ。でもそんな存在が主人公になってしまう映画はやっぱり面白いし、それがツァイ・ミンリャン監督デビュー作でありリー・シャオカンの俳優デビュー作という凄さ。そんな2人のバックストーリーを後で知った。
脚と尻の境界線。
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