ーcoyolyー

わたしを離さないでのーcoyolyーのレビュー・感想・評価

わたしを離さないで(2010年製作の映画)
3.8
そういやTBSドラマ版は押さえてたけど映画まだだったと思い出したので観た。

TBSドラマ版も頑張っていたけど原作の雰囲気は流石にこちらの方が上だと思う(原作未読)。

ただトミーはアンドリュー・ガーフィールドより三浦春馬の方が断然良かった。三浦春馬、これハマり役だったと今振り返っても思う。こんな役がハマり役だったということが彼のその後も含めて大変悲しくはあるんですが。アンディくらいで留めておけたら今でも生きてられたのかな。彼は死してなお大衆の玩具にされていて居た堪れない。

キャリー・マリガンは独特の儚さのムードがこの作品にとても良かったです。ここは綾瀬はるかより断然キャリー・マリガンだ。キャリー・マリガン、丸顔だけど線が細いんだよね。そのアンバランスさがこの役と作品に与えられた肉体として映えていた。この人『プライドと偏見』の子役から順調にキャリア重ねてるなと感心してたらその『プライドと偏見』の主役キーラ・ナイトレイとここで共演しているとずっと気づかなかった。キーラ・ナイトレイが存在感抑えめにしてたのかな、あのリジーと同じ人とは思えない存在感でしたね。『プライドと偏見』、何気にキーラ・ナイトレイの姉がロザムンド・パイクで妹がキャリー・マリガンという今思うと豪華キャストだった。これキャスティングした人すごい。

カズオ・イシグロ原作映画に漂う無常感は確かに日本人の感性で書かれた小説が元になっているのだろうなと思いつつ、私まだ一冊も読んでないのでそろそろ読めや、とも思います。この人も日本と英国の狭間で揺れて文学の中にしか居場所がない人なのだろうというのはわかるから、同じ町内の住民票持ってそうだなとも思うのだけど何故か上手く手を出せてないんですよね、何でだろうな。
ーcoyolyー

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