こんな映画があったなんて知らなかった、めちゃくちゃ時代を感じる、おもしろかった、ハ・ジョンウさんの芝居が良すぎてどうしたらいいのかわからない。
始まった途端に(その場面の舞台が釜山なのに)「すごい、ちょっと前の邦画の色…!」とたまげてしまった。画面の中の湿り気がとにかく高い。私が日本の夏を知っているからなのか、その湿度の中を通る光の加減がフィルムにも焼き付くのか。細やかなリアリティとファンタジーが融合した不思議な鑑賞感覚。
カラオケ大会のシーンで、不意にぼろぼろ泣いた。こういう瞬間が、人生にはきっとある。