esuran

ノーボーイズ,ノークライのesuranのレビュー・感想・評価

ノーボーイズ,ノークライ(2009年製作の映画)
3.8
この質感、好き。

国と国をこえた男と男の友情を描いたらこうなりました。という感じ。

ハ・ジョンウと妻夫木聡だからなし得た作品だろうと思うと、よけいに感慨深い。

妻夫木聡演じるところのトオルの家庭環境が劣悪すぎる。ヤリマン(死語)の妹に種のわからん子が3人に認知症の祖母。…背負いすぎだよと同情したくもなる。

かたやハ・ジョンウ演じるヒョングは家族に捨てられ家族に憧れる身。トオルの家族とともに生活するようになり、何を感じ何を思ったか。

ちょっぴりクライム。ただストーリーなんてあるようでいて、ないようなもんで、ひたすら感情の揺れ動きを楽しむような流れでした。

浜崎あゆみのMのあたりからなんとなく匂ってはいたけど、PUFFYのアジアの純真で男と男の友情を描ききるという、なかなかの荒業だった。荒業ではあったが無骨なだけに、見ようによってはグッとくる。全部投げ出してしまいたい瞬間誰だってあるだろう。それをうまく吐き出して、かつ、わかりあえる友がいる、そんな名シーン(?)の誕生だった。

2人には幸せになってほしいなぁ。
そう願うしかない儚いブロマンス作品でありました。
esuran

esuran