【ちょっとね】
うーん・・・・・何というか、イマイチの映画ですね。
文句を言いたいところはいくつもありますが、総体的に言うなら、暗さが足りないということ。これは筋書きだけでは出てこないわけで、裏社会に生きる人間のリアリティみたいなものが、妻夫木くんやハ・ジョンウくんから感じられないんですよ。昔の日本のヤクザ映画を考えてみればいいと思うけど、健全な社会とは違う世界に生息する人間は表情や仕草からして違っているわけ。でもこの映画での主演二人を見ていても、そこら辺に普通にいる普通の若者にしか見えません。いくら設定として身寄りがない、親がいなくて代わりに祖母を抱え込んでいるとかやっても、それだけじゃダメなんです。
あと、ハ・ジョンウくんと比較すると妻夫木くんは体でひとまわり小さい。格闘シーンでは互角に闘ってますけど、どうもウソくさい。ちゃんと肉体も含めて俳優を選んで欲しい。その辺が、ハリウッドなんかに比べるとまだまだのところじゃないですか。
些細なことのようですが、最後近くでバスに乗るシーンでバスの行き先表示を映してないですね。要するに映画での設定と撮影したバス会社の実在の場所がズレているから、それをごまかしたわけでしょう。安上がりに作るからこうなる。映画を作るときは、細かいところにまでカネを使ってほしい。
