理か

ローマの休日の理かのネタバレレビュー・内容・結末

ローマの休日(1953年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

🎊初劇場鑑賞🎊祝70周年🎉AUG.SEP.2023


そうなのです。次どんな場面で何が起こるか分かりすぎる程わかっているのに、
映画館で観るのは初めてでした。
オードリーのアップのド迫力の美しさは必見の価値有り。

当初の主役は、グレゴリー•ペックでした。
最初に名前が出て来ました。
オードリーは、若いし、ここまで不滅の大人気となり、アカデミー主演女優賞を獲得するとも予想しなかったのでしょう。

ヨーロッパ各国の豪壮な建造物が映し出されます。イギリス、オランダ、フランス、そして、イタリアに来ました。イタリア、今でもこんなに遺跡がほったらかしにされているのでしょうか。
舞台をローマにしたのは‥‥?

大使館での舞踏会のアン王女、退屈で靴を弄んでいたら、脱げてドレスからはみ出てしまいました。慌てる側近たち。
寝室で眠りにつこうとするアン王女でしたが、忙しい公式行事にイラつき眠れません。
侍医が睡眠薬の注射をするのを見ていた将軍が倒れるのを見るとすかさず

    「ハッ⁉️」と叫んでしまうアン王女。

あと声を出さずにクスクス笑い。←相当なヤンチャ
側近が退出した後、部屋から脱出するアン王女ですが、なぜか道筋がよく分かり車の荷台に潜り込みます。

そして、ジョーとの出会い。
アン王女の正体がわかるまでのジョーは、
明らかに厄介者扱い。勝手にベッドに寝ていたアン王女を長椅子に転がすシーン、正体がわかってから大事そうに抱き抱えベッドに移し替えるシーンと好対照です。

帰りたがるアン王女を引き留めるのは無理と察したジョーは尾行。
ジョーから借りた1000リラでサンダルを買いパンプスと履き替え、美容室でロングヘアをショートにカット。
スペイン広場の階段の手すりに足を広げて座り得意満面でジェラートを舐めるアン王女。
初めての自由を満喫。

偶然会ったふりして行動を共にするジョー。
カフェでアーヴィングと落ち合いながら、事情を知らない彼が受ける災難、後にもう一度ありますが、気の毒。
有名な、ベスパに相乗りするシーン、
『真実の口』でふざけるジョーを本当に心配するアン王女。 この頃からジョーに好意を抱いているのがわかります。
また、望みが叶うと言われている多数のお札の前で何か考え込む姿も。
聞かれて、「叶わないと思うわ。」と。
自由になりたいor ジョーと一緒に暮らしたい、とか考えていたのでしょうか。

夜のお祭り会場で秘密警察?に捕まりそうになりながら大活躍。貴重なショットをカメラに収めたアーヴィング。
水に飛び込み逃げおおせたのは凄い。着衣水泳の心得もあったとは⁉️

水から上がって見つめ合うジョーとアン。
そして、抱擁する二人、
恋人同士以外の何者でもない。❤️

水に濡れた服を乾かす間のアン王女とジョー。
一日過ごしただけの二人でしたが、愛情が芽生え、
ジョーに「お料理をしたい」旨伝えたら、
「台所は無い。」とジョー。
「お料理は専門ぐらいなの。ただ、してあげる人がいないの。」
このやりとり、お互いに口に出して好きと言えないから
の会話でしょう。
‥‥ジョー「台所のあるところに引っ越そうか。」
これ、ジョーのプロポーズととっても?
しばらくして、
「もう行かないと。」‥‥アン王女の決意。
切なそうに抱擁する二人。
大使館近くに止めた車の中でも最後の抱擁。
美男美女なので美しい絵に。

最初から着ていたブラウス。
宮殿に帰る直前車の中でアイロンかけずに乾かしただけの細かい皺が見てとれました。
さすが大スクリーンの賜物。

王女という地位にあり公と私があり、優先すべきは公。
帰って来て大使や将軍に向かって
「義務を軽んじていたら今夜帰って来なかった、永久に。」と
毅然と言い放つ姿。王女の風格がありました。

冒頭の公式行事を嫌がる幼い印象は微塵も無く、父王のあとをしっかり受け継ぐ決意が見えたアン王女でした。
ジョーとの ROMAN HOLIDAYが子供から大人へと成長させたのでしょうか。

🌺劇場3回目で、
ラストの記者会見、侍従たちが止めるのも遮り、
ジョーと見つめ合い握手した後、
ジョーの方には顔を向けず、
クルッと踵を返すシーン、気になっていましたが、
今日初めてわかりました。

     アン王女の目の下に涙が。

このシーンを目にできただけでも、
3回目の価値がありました。🌸

ジョーには見られたくなかったのですね。

ジョーが、最後一人で、あの広間を歩いて行く
時の気持ち、
男性だから、顔には出さないけれど、
きっとアン王女と同じ❣️

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


なぜイタリア🇮🇹ローマか⁉️
イギリス🇬🇧もオランダ🇳🇱も王室が現存するから、
被らないように避け、
フランス🇫🇷は、革命があったので王室物語は避けるべき、となればイタリア🇮🇹、
開放的なイメージがあり、規律の中で育ったお姫様が
自由を謳歌するにふさわしい舞台と考えたのかも。
また、警察に連れて行かれて教会に行く途中と言い訳して外にいる時、出て来たジョーたちに被害に遭ったイタリア🇮🇹人の方々が結婚を祝福し、あるおじさんはキスの猛襲。こんな陽気な温かいお人柄のせいかも。
タクシーの運転手さん、アパートの管理人さん、
理容師さんも、陽気な国イタリア🇮🇹。
今気づいたのですが、
イギリス🇬🇧王室のエリザベス女王が即位して1,2年の頃になります。触発されたのでしょうか。

やはり、大スクリーンで観るといろんな事に気づきました。アン王女とジョーとの心の機微まで読み取れたのは、だいぶ前に観たからという理由だけではないと改めてわかりました。

カメラマンのアーヴィングが使っていたライター型のカメラに驚きですが、ネガどうしたのでしょう?ラストで気になりました。

オードリーの衣装について
白ローブデコルテ→パフスリーブネグリジェ→清楚な白長袖ブラウスと多分水色サーキュラースカート(髪型に合わせ半袖に折ったり、襟をオープンにしたり、ストライプのチーフを結んだりアレンジ)→ジョーのパジャマ→模様のあるジョーのガウン→黒ビロードぽいロングガウン→白いレースのアフタヌーンドレス。
ジョーのパジャマとガウンもジョーが言ったようにどれも似合っていました。この家の住人であるかのように。

2023/8/30•31 サンシャイン大和郡山
  ➕ 9/14映画館鑑賞 なんばパークスシネマ
理か

理か