やま

君とひとときのやまのレビュー・感想・評価

君とひととき(1932年製作の映画)
4.0
面白いのだけど、観終わった感想は無茶苦茶すぎる。

ジョージキューカーが監督するはずだった今作。しかしキューカーが上手く演出出来てないと言い、ルビッチが担当したという。


公園のベンチでキスし愛し合ってるところに警察が追い払いにくる。「何してるんだ!」と。「フランス革命だ!」と言い返す冒頭の感じがずっと続いていく映画。

会話がいちいち秀逸。まっすぐに進んでいけばいいのに、わざわざジグザグに進んでいく会話劇。

夫婦が愛し合ってるのに、浮気を勘ぐったり、しちゃったり、でも勝手に解決するそんな単純な映画なのだけど、時折混ぜられるミュージカル調の会話のトーンであったり、普通じゃない会話の内容なんかがこの映画を盛り立てる。

観客に直接語りかけるメタ表現なんかも凄く印象的。浮気しちゃってもしょうがないだろ??って語りかけてきたり、妻のところ行くべきかあの女のところに行くべきかとか、自分の心の中を語りかけてくる。



上層階級の人々は多分心が広いんだろうなあ。だからこそ浮気とかも最終的にはバカバカしくなるんだろうなあとか思ったりもした。

後は凄くビリーワイルダーが観たくなった。「お熱いのがお好き」が凄い見返したくなった。
ルビッチおもろい。
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