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ハロウィンのhasseのレビュー・感想・評価

ハロウィン(1978年製作の映画)
3.1
演出3
演技3
脚本3
撮影3
音楽4
技術2
好み3
インスピレーション4

血が派手に噴き出るスラッシャー映画ではなく、サイコパスが徐々にターゲットを追い詰めていくスリルが当時は斬新で評価されたんだと思うが、やりたいことに技術が追い付いていない感はある。
それは監督の力量不足というより、予算の関係だとは思うが。どうしても、昼下がりの住宅地でブギーマンが遠くからターゲットを見ているショットが滑稽に見えるし、女子高生に返り討ちにあうほど弱々のフィジカルだしで拍子抜けしてしまう。

親たち大人が不在で、高校生カップルたちの盛り場と化した住宅地に、精神不安定で「大人になりきれない」ブギーマンが降り立つという設定は面白い。男女の恋愛に奥手で踏み込めず、子守りばかりしている主人公もまた「大人になりきれない」精神的歪さを抱えていて、ハイティーン組のなかで彼女だけ生存するのも何か隠喩的ではある。

子供たちが見ている映画は、後にカーペンター監督がリメイクする『遊星よりの物体X』。

主人公のジェイミー・リー・カーティスは服装とかメイクもあいまって女子高生には見えなかった…その保護者くらいの老け感があった。
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