たけちゃん

ゴジラの逆襲のたけちゃんのレビュー・感想・評価

ゴジラの逆襲(1955年製作の映画)
4.0
我々は今や原水爆以上の脅威の元にある……


小田基樹 監督 1955年製作 製作総指揮 田中友幸
特技監督 円谷英二、音楽
主演 小泉博、若山セツ子


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
本日、7月7日は七夕ですね。
空を見上げると眩しく輝く織姫と彦星の逢瀬が見られま……せん!雨です!雨⋆̩☂︎*̣̩⋆̩☂︎*̣̩⋆̩☂︎*̣̩
実は、2年前の「七夕」もレビューしていますが、やはり大雨の被害が甚大という話が記録されていました(>_<)。九州のみなさん、大丈夫ですか?無事をお祈りしています。


でも、今日は七夕を取り上げるんじゃない!
今日、7月7日は我らが"おやじ"、円谷英二先生の誕生日です!
2年前には「三大怪獣 地球最大の決戦」を、昨年は「ラドン」をレビューしました。その中でバイオグラフィにも触れています。
なので、今年はサクッと作品のレビューを!
今年は「ゴジラの逆襲」を取り上げますよ~( •̀ω•́ )و✧







さて、映画です。
今作は傑作特撮映画の1954年版初代「ゴジラ」の続編となる1955年製作の「ゴジラの逆襲」。
前作が予想外の大ヒットとなり、急遽企画され、急ごしらえされた第2作。準備期間が短かったこともあり、監督は本多猪四郎から小田基樹に、音楽も伊福部昭から佐藤勝に変わりましたが、基本路線は変わりません。


前作で倒されたゴジラには、他の個体が存在した……ということで、無理やり続編をこさえたんですね(笑)。とはいえ、いわゆる本編パートのドラマが良くて、急ごしらえの割には面白かったんですが、確かに護送中の犯罪者が逃げる設定は唐突すぎて生かされてませんでしたよね。惜しい(・д・)

今作で初めてライバル怪獣の暴龍アンギラスが登場し、いわゆる怪獣プロレスが見られるようになり、今後の娯楽路線を決定づけた作品でもあります!
その割には評価が低い……(> <。)



「オヤジ(円谷英二)は「ゴジラの逆襲」で、もう特撮屋としては、やり尽くしていた」と言われるように、特撮は見どころいっぱい。

例えば、ゴジラとアンギラスの格闘シーンは、コマ落としによるテンポアップで、動きに躍動感を出していますよね。
おーっ、コマ落とし使ってる!って思って調べてみたら、カメラの設定を間違えたことによる偶然の産物らしいのですが、円谷英二はこの動きが欲しかった!と大喜びでその後の撮影を続行したらしいです。面白いですよね。

また、後半のゴジラを氷攻めする場面は、実際の氷を大量に投入したことでリアルさを出していました。

他にも、背景で炎が上がり、その前でゴジラとアンギラスが格闘し、さらに前方で避難する人々が映る構図と合成の素晴らしさ。
駅の構内に水が流れ込むシーン。
大阪城がアンギラスに破壊される場面とかお金もかかっていて、見事です。よくぞ、短期間にこれだけの物を作って撮りました( ˘ ˘ )ウンウン



ネタバレですが、この頃はゴジラとアンギラスは仲良し怪獣ではありませんので、最後にアンギラスは倒されて殺されてしまうし、まさかの準主役小林の飛行機撃墜に、子供向けではないリアリズムを感じました。ちょっと驚いちゃった!


北海道に来てから、宴席で「ソーラン節」とかサイコーだね。北海道に来てたの忘れてたわ(笑)
しかも、月岡と小林の学友ということで飲んでるメンバーは、北大恵迪寮の寮歌「都ぞ彌生」を歌っていることに驚き。僕は北大出身ではないけれど、この歌は知ってますから( •̀ω•́ )و✧



出演者も良かったですね~。
主人公となる月岡役が小泉博さん。
空から魚群を探す航空パイロットでした。

その相棒でもあるパイロットの小林役が千秋実さん。
千秋さんいいよね~。
3枚目なのに男気があって、好きだわ。

ヒロインの秀美役は若山セツ子さん。
決して美人ではないけれど、雰囲気が上品。

他に、土屋嘉男さん、清水将夫さん、木匠マユリさんなど、脇を固める方も良し。


そして、忘れちゃいけない志村喬さん。
実は、前作「ゴジラ」に続いて、同じ山根博士役で登場。前作の「あのゴジラが最後の一匹だとは思えない…」の予言的中。今作が続編であることをここでしっかりとアピール。

だから、前作「ゴジラ」とセットで観るべき作品なんですよ。人の叡智を集める展開がいいんです。ゴジラは倒せないけれど活動を停止させることは可能、というのは「シン・ゴジラ」と同じエンディングですからね( •̀ω•́ )و✧



ここから7年の歳月を開けて次作は傑作「キングコング対ゴジラ」。カラーでの製作に変わります。
でも、やっぱり白黒映画だからこその良さがあるんですよ。
今こそ、再評価して欲しい。
「ゴジラの逆襲」をぜひ( ̄^ ̄ゞ
逆襲の意味は不明ですが……