2022年に見た江口のりこ・前田敦子主演の同名ミュージカルの元映画ゆえ見たかった作品。
1948年作品。終戦直後の大阪・西成が舞台。
夫が戦死し子供を病気で亡くした房子(田中絹代)は生きるためにあ…
【 戦後間もない夜の闇を描いた溝口健二 】
ベートーヴェン「運命」風のテーマが導入部で流れて始まる。
戦後間もない生活苦から夜の闇に堕ちていった女性たちが、混沌とした時代を必死に生き抜いていく米…
GHQ監視の元、性病に対する啓蒙活動の一環として作成されたらしい。
救いの無い悲しいお話。女性の殴り合い怖い。性欲の捌け口となった女性の末路を知らずのうのうと生きている男性はもっと怖い。
舞台が大阪…
戦後、大スランプに落ち込んでいた溝口。
盟友の小津が大船にて、戦後方向転換して活躍し、若手の木下恵介が佳作をどんどん発表するなど、松竹から「過去の監督」とレッテルを貼られていた。
起死回生を狙って…
いろいろ意見はあるだろうけども、やっぱり好き好んで身体を売る女はいないと思う。
パンパンに墜ちる女、一人で生きていけない女を利用する男たち、かと思えば助けようとする男たちもいて。
溝口健二の抱え…
2023/9/12
敗戦後の大阪。息子を結核で亡くした矢先に、戦地から帰らぬ夫の訃報を知らされた房子。女性ひとりでは生き辛い時代で、身体を売ろうが売るまいが男性の庇護がないとなかなか生きていけない。…
戦後間もない頃の大阪のパンパンたちのさまざまな人生を点描する溝口健二得意のジャンルの力作。溝口が低迷状態からようやく抜け出す足がかりとなった作品らしい。田中絹代が初の汚れ役に挑戦。日本語字幕で観ない…
>>続きを読む御為ごかしの社会や人間どもに地獄の底から制裁を、暗闇に堕ち果てた先に人間の情愛を知る皮肉。
社会情勢は違っても本作の様に今も堕ちゆく女は悲しい哉いて、乱雑する人の渦に紛れる都会の片隅で静かに青息吐…
戦後間もない頃の「ぱんぱん」と言われた娼婦たちのリアルを背景に、その時代に作った作品。遊郭、飯盛り女、花街など、その前の時代にもそういった職業や活動拠点はあったけど、この時代のそれは、とにかくどん…
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