バンバンビガロ

拳銃の報酬のバンバンビガロのレビュー・感想・評価

拳銃の報酬(1959年製作の映画)
3.0
脛に傷をもつ男3人が銀行強盗を企てるクライムサスペンス。
映画の面白さとしてはまあ並み程度といったところかもしれないが、特徴的なのはこの時代の犯罪映画の中で人種問題を描いているところで、その描き方が結構興味深い。
犯罪映画でありながら犯罪部分よりも主人公二人のさえない日常描写の方に多くの時間が割かれていて、それがスリルやサスペンス的な面白さに物足りなさを感じる原因でもあるのだが、細かいリアリティの積み重ねが最後の対立と全員の破滅に説得力と深みをもたらしている。最後大爆発の末死体の見分けがつかなくなるというのは人種問題に対する皮肉でもあるのだが社会から見ればどちらも同じようなクズとしてみなされるというような含意もあるように思えてそれが物語に悲愴な後味を残している。
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