ポケ文太郎

拳銃を売る男のポケ文太郎のレビュー・感想・評価

拳銃を売る男(1953年製作の映画)
4.2
1952年 イタリア🇮🇹

本作をイタリアで撮影中に赤狩りでブラックリストに名前があがりハリウッドで仕事ができなくなってしまったジョセフ・ロージー監督
その後はイギリスへ亡命して監督業を続けるのですが、本作の公開当時は監督アンドレア・フォルツァーノという変名

些細なことで人を殺してしまい追われる男
逃亡途中で出会った少年と親子を装いサーカスの会場へ潜り込む…

犯罪者と少年の逃避行劇
凄く面白かったです

終戦直後のイタリア
貧しさから抜け出せない人々
大事な家畜を売る男
雇い主の洗濯物をくすねる女中
牛乳を盗む少年
皆大なり小なり悪事に手を出してしまう

持っていた拳銃を売って密航する金を作りたい浮浪者の男
演じるのはポール・ムニ
しょぼくれた感じで犯罪者なのに同情を誘う雰囲気
逆に少年ジャコモ君がしっかりしていて、このバディな感じがなんとも良いです

ジャコモ君役の少年の演技が自然です真っ直ぐで…
子どもの気持ちを裏切っちゃダメだよね

登場人物全員無駄がなく全員意味がある存在で、とても90分の映画とは思えない濃厚濃密な内容でした
ポケ文太郎

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