kayupan

イントレランスのkayupanのレビュー・感想・評価

イントレランス(1916年製作の映画)
5.0
intolerance(不寛容)をテーマに時代の異なる4つの物語が同時並行で進む。クラシックがBGMの無声映画で、クロスカッティングの映像が約3時間続くので話の筋を追うのに苦労するが、逆に"intolerance"の概念が浮き彫りになるように思う。現代では社会正義が貧困と冤罪を生み、紀元前後のキリストは既得権益者から磔にされ、古代バビロンは寝返りによってペルシアに征服され、宗教改革期のフランスでは暴徒化を恐れサンバルテルミの虐殺が行われる。バランス的にはどれも同じ長さだと思うが、現代の物語が強調されているようで、それ以外が補完的に"善悪は立場で決まること"を物語っているように感じる。
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