だい

偉大な生涯の物語のだいのレビュー・感想・評価

偉大な生涯の物語(1965年製作の映画)
2.4
GREATESTと言っちゃうあたりがキリスト教っぽいなとか。


いわゆるイエス・キリストの受胎から復活までを、
新約聖書の内容をだいたい忠実になぞって映像化したやつだけど。

あ、
今から諸方面を敵に回す発言しますからね?


イエス、人間性クズすぎワロロ!!!!


世界中から命狙われそう。


ぼくら日本人でも新約聖書の内容って、
断片的には接する機会ってあるものだけど、
でもそれは断片的だから、
うん、わかる、わかるよ。いいこと言ってるね~。
とか、
そんな感じで思ったりもするけど。

でもこうやっていざ時系列的に物語として見せられると。


まあ、そりゃあ弾圧されますよね~。

としか。


あくまでもこの映画を観ての感想で、
しかもあくまで翻訳を通しての感想なので、
実際の新約聖書とはまた少し違うかもしれないし、
原語のニュアンスだとまた少し違うのかもしれないけどね。

っていうのはもちろん自覚した上で。


手当たり次第、現社会体制を批判して、
市場を荒らし回ったり、
納税を拒否したり、
あちこちでトラブル起こし回ったあげく、

「わたしに付いてくれば幸福が訪れるぞ」

って、
現代でどっかの宗教家がやったら、
もう間違いなく批判、非難、炎上の嵐!
偉大な生涯とか絶対に言われないであろう。


他の人がやったら非難されることを、
いや、イエスならOKなんです。イエスだけに。
とか、
やっぱり非クリスチャン的観点からは腑に落ちないのです。

もっと穏当にやってくれればいいのに。
教義うんぬんじゃなく、一般市民に迷惑かけるのあかんぞ。



っていうかそもそも、
ぼくがそんなに教義に詳しくないせいの違和感なんだけど、
キリスト教って完全唯一神の一神教なわけだけど、
イエスを「神の子」と言って崇拝するのって、
三位一体説とか、それってわりと後付けの話だよね?

同時代の人って、
まだ三位一体説が確立していない状況で、
キリストを崇拝してる描き方は意識として唯一神崇拝を否定するわけで、
それって良くないのでは?

とか何とか。

ごめんなさい。
歴史学出身なので、同時代の解釈が大事な人です。



そんなこんな。
いろいろ内容的に違和感だったりはあったりしますが。

ただパゾリーニの「奇跡の丘」とかと比べると、
圧倒的に内容はわかりやすく、見応えもある。
きちんとドラマになってるから、
くっそ長いわりには、きちんと最後までメリハリあって見れるやつ。

ただやっぱり非クリスチャンにとっては、
多少の前知識は無いとわからない部分もある。

洗礼者ヨハネとか、
基礎知識ないとお前何やねん、ってなる。
むしろイエスより主人公っぽさある。

チャールトン・ヘストンは十戒でモーセやったり、
今回はヨハネやったり忙しいな。



マックス・フォン・シドーとか、
クロード・レインズとか、
ホセ・フェラーとか、
シドニー・ポワティエとか、
キャロル・ベイカーとか、
ヴァン・ヘフリンとか、
シェリー・ウィンタースとか、
キャストが豪華すぎて制作費が心配になるんだけど、

ジョン・ウェインとサル・ミネオも出てたらしいけどどこ?
だい

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