タカシサトウ

赤い河のタカシサトウのネタバレレビュー・内容・結末

赤い河(1948年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

 とにかく凄い映画だった。

 牧場主のダンソン(ジョン・ウェイン)とマシュウ(モンゴメリー・クリフト)達が、赤い河を越えて、牛を売りに行く話。同時にダンソンからマシュウへの世代交代とその反発を描いてもいる。

 ところが、その牛の数が1万頭という、並みでない数だった。

 そして、ふとしたことからそうなってしまう牛の暴走はとんでもない、画面が途方もない数の牛だらけになる、牛に踏みつぶされて死ぬものもいる。多分、これは映画館の大画面で観るべき映像なんだろう。戦後すぐの、特殊撮影など全くない時代だから、実際の映像。そして、この映画を勧めている濱口竜介監督が言うように、暴走の方向が、ここだけ逆になっているのが、引き戻されてしまう感じを表わしている。

 そして、ダンソンとマシュウが同じ女性を愛してしまう、エディプスコンプレックス的な話でもあるそうだ。

 そして、ラストまでたどり着くにはかなり疲れたけれど、最後には区切りがついてほっとした。

 ハワード・ホークス監督の西部劇は始めて観た、ハンフリー・ボガートの「三つ数えろ」とか「脱出」は良かったけれども(2022.7.26)。