『リオ・ブラボー』に続いてハワード・ホークスの西部劇を。マチスモに凝り固まったキャラクターを演じるジョン・ウェインが素晴らしい。苦々しげに相手を睨みつけるあの目と言ったら。お陰でモンゴメリー・クリフト演じるマットの柔軟でナイーブな雰囲気が際立つ。
ホークスらしいと言うべきなのか、やはりテンポは緩やかだ。しかし舞台となる小さな町からほとんど出ることのない『リオ・ブラボー』に対し、こちらはロングドライブを題材しているため、舞台に変化があって飽きることがない。道中のトラブルもバリエーションに富んでいるため尚更。中でもスタンピードのシーンは強烈な印象を受ける。