シュトルム凸映画鑑賞記録用改め

我が家の楽園のシュトルム凸映画鑑賞記録用改めのレビュー・感想・評価

我が家の楽園(1938年製作の映画)
4.6
『グランド・ホテル』で余命短い労働階級の中年男を哀歓たっぷりに演じたライオネル・バリモアが、この作品でも自由で人間味あふれる生き方をする老人を演じる。どちらの作品の彼も一遍に大好きになる事請け合いだ。
貧しくも暖かく、家族と仲良く暮らす彼には友達が沢山いる。困った時にも皆が喜んで助けてくれる。一方、大金持ちの銀行家(エドワード・アーノルド)の生き方は果たしてどうか。
古典作品ですから、同じテーマの作品は勿論沢山ある訳ですが、間違いなくこの作品は泣けます。作中、バリモア演じる老人はあるキセキを起こします。そのキセキは老人の楽天的な生き方そのものを表していて…。たったそれだけの事で世界がドラスティックに変化する、正に奇跡です。しかもそこには一つも非合理的、オカルト的な要素はない。
私はこういう『合理的に起こり得るキセキ』(タネのある奇跡とも言える)に弱いんですよ。もう参ってしまいました。号泣しましたよ。さすが、フランク・キャプラです。(キャプラ監督作は4本目の視聴)