ビジュアルが強過ぎておもろいんかおもろないんかも分からぬまま100分余りが過ぎ去って行ったが、後半別れを意識し出して2人の間に焦りの様なものが生まれ始めてからの方が個人的には上がってきた。にしたってジュリー・デルピーがもう、しかもバタイユ読んでるジュリー・デルピーってもう、あの時点で確定演出だろって思ってしまう。SEXは決して目的ではなくあくまで結果として付いてくるが、結局はそれのあるなしによって細胞の中に刻み込まれる記憶の様なものの厚さが変わって来るもんなんでしょうか、童貞なので分からない。頭で会話をどう繋ごうと考えてしまう相手とはやっぱり精神的な面でも繋がり合えないのだろうし、単なる偶然を運命へと押し上げ若気の至りと切り捨てない為に街そのものが機能していく。2人の時間に終わりがある様に映画もそっと幕を閉じる、こんな風に忘れられない一夜があるのは幸せなことなのか、それとも…。
