azu

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離のazuのレビュー・感想・評価

4.0
ただただ流れ続ける彼と彼女の会話。

時間は刻々と、無責任に、迫ってくる。

ヨーロッパをまわる列車でたまたま居合わせた男女が、ウィーンの夜をともに過ごすお話。

時間は限られていて。次、また会おうなんて、簡単には言えなくて。

初めて会ったはずなのに、二人の呼吸のスピードは驚くくらいぴったりだった。

きっと彼らの心のどこかには、また会える、なんていう希望、みたいなのが残ってたのかな。

画面の中の彼らが試聴室の中で、川沿いで、観覧車の中で、見つめ合う様子は愛しくて、尊かった。

ずっとこの時間が続けばいいのに、そうとも思ってしまうほどだった。

・・・

話せば話すほど、私は好きな人のことが好きになる。

そう彼女は言っていた。

でも、
理性のある大人の約束を忘れたの?

そうとも言う。

私にはそれがどこか寂しさを感じられた。

どこか、優しさが感じられた。

でも、でもなんとなく、彼らはまた、どこかでばったり会っちゃうんじゃないか、なんて思ってしまう、そんな映画でした。

おわ~り!
azu

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