プリンス

レッド・サンのプリンスのレビュー・感想・評価

レッド・サン(1971年製作の映画)
3.9
この夏の異常気象、天変地異。日出づる国は、どうなっておりますか。わたくしバチェラージャパンをひたすら見続けておりましたが、最近ではユーチューブにて大シケの海をザッパー!と突き進む、フェリーや貨物船の映像ばかり観ておりました。深い意味は御座いません。リアリティの追求でございます。そして追い討ちを掛ける様な、ワッパを掛けられたモーニング娘のあの表情!あんな顔、なかなか出来ませんよ。
そこで、レビュー復帰第一弾。
レッドサンとなる訳です。
1870年、親善大使として、アメリカを訪れましたニッポンの武士達が、列車強盗に遭うとゆうお話。
何が言いたいかと申しますと、西部劇inサムライであります。
列車強盗の輩には、ニカっと笑いながら、人を殺しまくるアレインデロン。これはもう、わたくしも抱かれてみたい程の本物のハンサムであり、本物のマフィアである訳です。そして、デロンに裏切られながらも一命を取り留めるいつものブロンソン。プライベートでトウキョウに爆弾を落としに来た位の本物であります。そして遂に出ました。立ち去るデロン様に、真っ向勝負。ホワッチュユアネイム!ホワッチュユアネイム!寝てみたいサムライ、ミフネの登場であります。本物出演ですから。フジヤマ、ゲイシャ、テンプーラ!な、軽はずみな日本の表現は一切許しません。これはもう、ある意味ドキュメンタリーでございます。アメリカ大統領に届ける予定の帝の刀を奪われた事で、ブロンソン&ミフネのデロン探しの旅が始まる訳であります。
なにしろですね、砂漠を旅する汗だくほこりまみれのブロンソンにサムライミフネ。
2人で崖を転げ落ちる!
2人でおにぎりを食う!
サムライミフネのフンドシ温泉入浴シーン!
ホンモノだけが持つ、恐るべき暑苦しさに、エアコンの設定温度は20℃。水分補給は欠かす事が出来ません。コスト掛かりますよ、これ。
あまりの高温に耐えかねまして、途中参加のボンドガールが打ち水効果、乳を出すも逆に湿度が上がるだけでありました。
取ってつけた様なインディアンの襲撃の中、帝の刀を取り戻す事が出来るのか!!
はっきり言いましょう。
そんな事はどうでもいいのです。
三ヶ国の本物の男達のキャノンボールをひたすらに見届ける作品であります。
途中、ミフネがシミジミとバリトンで申しておりました。サムライライフ ウィル フィニッシュ!
これ、非常に絶妙な間でありまして、ジワっと胸に刺さる様な、全く刺さらない様な、単なるダダ滑りの様な、複雑な気持ちになったのであります。
鉄板級の銀幕のスター達でありますが、後に存在自体が少し面白くなってしまったのは何故なのか。この作品を観るとなんとなくわかる気が致しました。
上級者向けであります故に、おすすめは致しません。
でわまた!
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