最近読んだ修正主義の世界史関連の書物のなかで傑作として扱っていたため、購入してまで視聴。
二二六事件以降から東條内閣ができるまでの昭和史をベースに世界の歴史を学ぶことができるという意味では、いい作品なのではないかと思う。しかし、かわいそうになるくらい評価が低い。
日本のまじめなスパイものの映画としては、市川雷蔵主演の『陸軍中野学校』があるが、それに比べるとやはり見劣りがする。
台詞がひどい。
スターリンそっくりの特殊メイクも、そっくりすぎてもはやコメディ。
クラシックや日本の歌の使い方がひどい。
篠田正浩監督の出演シーンもなんかわざとらしくて不快になる。
ただ意味があるのは、当時の世界の趨勢をコミュニスト視点で捉えて描いているところ。そういう映画を観たのはは初めてだった。