シネマスナイパーF

カイロの紫のバラのシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)
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そのひとときの夢は、墓の中で再び咲くのか?


もーだいすきこれ
トムとトム役のギルが出会っちゃうとこの堪らなさね

客観的に観た映画の世界を肯定し、映画を観て夢を見ることを肯定する
しかし現実も、ある意味肯定してしまう
てか現実は現実で、ちょいと苦味強すぎ

仲間が出てってしまったスクリーンの中の人々のリアクションが面白すぎる
てか、他のスクリーンからもトムが湧いて出て大量のトム発生みたいな光景も見てみたい
この辺りのコミカルな感じが絶妙でいい

苦しい時代背景に苦しく生きるヒロインが、夢のような体験で別の苦さを味わい始める
夢が現実になり現実を見直し、また淡い夢を見て現実に戻る
折り合いつけた結果がアレじゃあね…
映画というものに、やはりその輝きに、惹かれていく彼女に、僕たちは更に外側から同意する


映画を観る側の心理を掴みにかかる、とても良い作品
いやーだいすき