エソラゴト

カイロの紫のバラのエソラゴトのレビュー・感想・評価

カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)
5.0
映画好きな人なら誰もが夢見るであろうこと、それは映画の主人公になること…。

劇中劇『カイロの紫のバラ』から突然飛び出してきた探検家役のトムとそれを演じた俳優のギルの2人から受ける求愛は正に「映画みたいな恋」のヒロイン役。

お金、仕事、夫婦生活等で現実社会の厳しさや絶望感を知るセシリアだからこそとった最後の行動とその結末には胸が締め付けられる。

打ち拉がれて再び足を運んだ劇場でのセシリアの表情は今まで通りの現実逃避なのか、それとも未来への希望の眼差しなのか…ミア・ファローの絶妙な表情は涙を誘い、そしてとても切ない余韻を残す。