鰹よろし

デビル・ハザードの鰹よろしのレビュー・感想・評価

デビル・ハザード(2009年製作の映画)
1.5
 中東のどこか、アメリカはありもしない大量破壊兵器の捜索においてとある遺跡(お墓)を発見、調査隊が派遣された。

 しかしある日ある時、地震の影響か調査隊との連絡が途絶えてしまう。救出作戦に定評がある特殊部隊が招集され、ウェスリー博士“唯独り”の救出任務を言い渡されるのだった...

 発見された遺跡(お墓)に関して、また調査隊がそこで何を発掘し、いったい何をしていたのか、何もわからないまま様々な疑問を噴出させながら、命令された作戦を完遂しようとするチームが描かれていく。

 チームの隊長はCIAの調査及び説明不足から仲間が危険に晒された過去を持ち、またその作戦に何やら引きずられるモノを抱えているようで、

 ある者は医療従事者でありながら病に苦しむ姉を救えなかった後悔に苛まれ、またある者は愛する男(女?)が所属するチームに残るため子どもを堕ろした罪悪感を抱えており、またある者は色欲に塗れている。

 救出作戦に翻弄されるチームの皆が皆何かしらの後悔や罪悪感、どこぞやの罪に囚われているとすることで、

 「宗教における信仰(天使)」と「軍隊における絶対の命令(軍人)」

 「聖戦」と「終わりなき戦争」

...etc.とに通ずるモノを見出させ、宗教の違い、宗派の違い、神と人とを結ぶ聖書・コーラン・経典の翻訳や解釈の違いにより、太古より続いてきたそしてこれからも延々と永遠に続くだろう返答無き通称“神”との対話(信仰)により表出し顕在化する人間の業とそれに伴う争いを説こうとする試みは面白い。

 しかし、私自身が「殺してはダメ」と言った直後に「はよ殺せや」と言う神の言動のみならずその存在自体に矛盾を覚えてしまっている身であるが故、「奴は四天王最弱」だとか、「裏四天王」だとか、「私だ」「お前だったのか」という延々とできる神々の遊びだったりと、神の御意思や御意図はどこで区切るのかでいくらでも変わってくるじゃん?、という屁理屈に行き着き、

 「どうせ都合の良い時だけ感謝して、都合が悪くなれば責任を擦り付けるんだろ?」

...と、信仰に対し否定したい感情に囚われてしまったのは悲しかったところか。

 まぁそれすらも・・・、として割り切れればいいんだろうけれど・・・


「バイオハザード」(2002)...「DOOM」(2005)...「バイオハザードX」(2007)...「エイリアン・イン・キューブ」(2009)...「インフィニ」(2015)...「ワールドエンド」(2019)...
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