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大菩薩峠 完結篇のHKのレビュー・感想・評価

大菩薩峠 完結篇(1961年製作の映画)
3.3
三部作の完結編。第二部から5カ月後の公開。
今回は冒頭で第一部・第二部の簡単なあらすじ付き。
前作のラストでまたも主人公2人を対峙させときながら“つづく”で強制終了。
序盤はやっぱり目を負傷した竜之介(市川雷蔵)がお豊(中村玉緒)と逃亡して勝負はうやむや。

その後、竜之介とお豊は離れ離れになりお豊は病を苦に自害。
これで中村玉緒の出番は終わったかと思いきや、まさかの三役目お銀として登場。
でもまあ、お豊もお銀も竜之介の元妻お浜と生き写しの女という設定なので、『仁義なき戦い』シリーズみたいに同じ役者が全く別人をやってる違和感はありませんが。

でも第二部まで出ていたお松こと山本富士子がスケジュールの都合か不在。
お松は無事ですというセリフだけで片づけられるのは淋しい。
スケジュールの都合と言えば、本作の監督も三隈研次から森一生にバトンタッチ。
撮影担当も変わったせいかちょっと雰囲気が変わったような。
前2作では白ずくめの衣装だった竜之介は本作では黒ずくめ(『スターウォーズ/ジェダイの帰還』のルークを思い出します)。

しかし、新聞で32年間も連載されていた大長編ですから、三部作とは言えさすがにそれでも追っつかず、劇中の時の流れが速い速い。
竜之介は盲目になっても、あっという間にそれを克服して凄い剣の腕を披露(実際は数年経っているんでしょうが)

そしてラスト、また竜之介と兵馬がついに対峙するも・・・
やっぱりこうくるか~

しかし毎回ピンチに陥る度にとんでもない殺人鬼なのに女性に助けられる竜之介。
つくづくイケメンはトクだな~と思ってしまう次第でした。
HK

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