Torichock

ダークナイト ライジングのTorichockのレビュー・感想・評価

ダークナイト ライジング(2012年製作の映画)
2.8
「THE DARK KNIGHT RISES/ダークナイト・ライジング」

微妙な映画とはなんだ⁉︎
それは、クリストファー・ノーランに聞け!
核の扱い、アクション、悪役の造形、アン・ハサウェイ、幕引き、どれをとっても上手くまとめたつもりでどうもケツの座りの悪かった本作。
もちろん鑑賞後は、ノーラン映画の特徴"すげぇモン観たぜ!"が、化学調味料満載の濃い味付けで満足するんですけど、時間が経つと粗が際立つんですよね。

核の扱いに関しては、もうハリウッド映画にああだこうだいってどうなる問題でもないし、文句言ってる方も僕を含めて辛辣にヘイトできるほど環境に対して気を使ってるわけでもないのでいいとしても、その他の映画的にいただけない部分があまりに多かったように思えます。
ベインは登場のインパクトはあったけど、ペラペラペラペラ喋るわりには、弱点むき出し。いや、"俺は強いから、むき出しでも余裕なのさ"ってキャラクターだったとしても、腰を折られた(これ、ファイターとして致命傷)バットマンが獄中で治療しながら腕立てやっただけなのに、それにボコボコにされるって、本作・最大の敵役としてあまりにも温かった、しょぼっ!てか、"バットマン・ビギンズ"でも似たような展開があったけど、ノーランって腕立てやれば強くなれると思ってるんですかね。

アン・ハサウェイのキャットウーマンは、まぁエロ目線で見れば腰からケツのラインとかたまらなく良いんですけどね、そもそも個人的にアン・ハサウェイが好きじゃないという。キャットウーマンの妖艶さより、"見て!私って不幸なのよ!こうなるしかなかったの!"感が強い、まぁいいんですけどね。

しかし、僕を最もがっかりさせたのは終わり方でした。ロビンが新たなるバットマン=ヒーロー誕生の瞬間を責めているのではありません。むしろそこは、ヒーローの継承、ヒーローは誰でもなれる、という感じが普通にカッコよかったですし、ジョゼフ・ゴードン=レヴィットのバットマンも観てみたいじゃないですか。
問題なのは、ブルース・ウェインと、セリーナがイタリアでお茶してるんです。なんだそれっ!っていう。
別に華々しく散れと思ってるわけでもないし、ひっそりとどこかで生きてろ!ってわけではないんですけど、なんでイタリアでお茶なんですかね。
それをアルフレッドが見て、"うぅむ"みたいな感じが、なんかイケ好かないんです。
ごめんなさい。完全な好みの問題なんですけど、イケ好かねぇ!なんです。

とはいえ、そこはツッコんじゃダメだよ!っていう線引きを守りながら楽しむのがノーラン映画ってところもあります。
それにヒーローの継承映画としてはかっこよかったですし、ゲイリー・オールドマン出てたのでよかったんじゃないでしょうかね。


(2012.8.3)
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