サンダンス映画祭でグランプリを受賞したタイムトラベル映画。タイムマシンを開発した二人の男が過去に行って金を儲けようとする話。
ノーランのTENETが子猫に見えるほど複雑かつ難解なSF映画でした。DARK、シュタゲ、ラジュテ、ドニーダーコなどなど、タイムトラベル系の作品は山ほどありますが、間違いなく今作がぶっちぎりで難しかったです。低予算な上に短尺なため、理解出来ない人はどんどん置いていくスタイルでシナリオが作られています。不親切と言えば不親切なんだけど、知的だし、理論が破綻していないし、この手のSFにありがちなご都合主義っぽい馬鹿な展開も存在していません。文字通り脚本がちゃんとしているのにプラスして、今作は撮影と劇伴が素晴らしいです。複雑なストーリーを技術でリカバーしているのは好感が持てました。
頭を使うのが嫌いな人には向いていない一方で、観賞後に作品についてあれこれ考えたい人にとってはめちゃくちゃオススメの作品です。
