【サド=マゾ逆転劇】
(以下は8年前に書いたレビューです。)
むかしロードショウを見て、最近30年近い間をおいてDVDで鑑賞。
ロードショウで見たときも気に入ったのですが、今回久しぶりに再見して、やっぱりよくできたコメディーだなと再認識しました。
高慢ちきな女が、事故で記憶を喪失し、全然違った境遇に身を置くことになるが、やがて・・・という大まかな筋書きは覚えていましたが、細部はすっかり忘れていました。でも、道具立てもそろっているし展開もよくできており、子役の使い方もたくみで、まとまりの良い佳品と言えるでしょう。
原題のoverboardは「船縁から船外に落ちる」という意味ですが、同時に「やりすぎ」の意味もあって、ここでは両方に掛けているのでしょう。でもこの作品では「やりすぎ」が功を奏するのですよね。お金持ちで常識が麻痺した女を治すには、やりすぎるくらいでないとダメということかも知れませんね(笑)。
そういう意味では、一種、サド=マゾ逆転劇とも受け取れる映画にもなっています。