Jimmy

チャタレー夫人は日本にもいたのJimmyのレビュー・感想・評価

3.0
DVD発売されたので、ようやく観られた『チャタレイ夫人は日本にもいた』という若尾文子出演作。
この映画を観て思ったのは、ウェディング・ドレスを着た若かりし頃の若尾文子さんの美しさ。
デビュー2年目の非常に若い若尾さんが観られるこの作品、『十代の性典』と同じ年に作られた(やはり『十代の性典』と同じ)島耕二監督作品なので、この「チャタレイ夫人は…」なるタイトルで作られた(ある意味)性典映画である。しかし、性典女優と言われた頃の若尾文子が主演ではなく、轟夕起子が主演。若尾さんは出演場面が少ない助演的存在だったのが、やや不満。

物語は、大正時代の日本軍で少佐の夫(岡譲二)と相思相愛の妻(轟夕起子)であるが、軍の演習で大腿部に大怪我をしてしまい、男の機能を失った夫。そんな夫についていく妻を描いているが、夫が連れて来た画家の卵(宇野重吉)。
話は飛ぶのだが、宇野重吉は寅さんシリーズに出演した時も「日本を代表する巨匠画家」の役であった。宇野重吉には画家が似合うのだろうか…。

さて、そうして若い画家も夫婦と同居することになり、軍人の夫が遠征のときに「たった一度のあやまち」が起こる。
そして生まれた娘。これが後年の若尾文子になる。
………物語は、こんな感じであり、タイトルから想像できるような不倫もの。

ただ、この映画の宣伝文句『芸術性か?倫理性か?問題を巻き起こしたチャタレイ夫人の日本版』というのは、内容とはやや違う気がする。

最後に、この映画、若尾文子ファンは観ておいても良いかもしれないが、一般的には、あまりお勧めできる作品ではない気がする。
それでも、若尾文子ファンにとっては堪らない1本と言えよう(^^)
Jimmy

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