Kamiyo

帰らざる河のKamiyoのレビュー・感想・評価

帰らざる河(1954年製作の映画)
4.0
1954年 "帰らざる河"
監督 オットー・プレミンジャー
脚本 フランク・フェントン

僕は、マリリン・モンローがラストの酒場で感情たっぷりに唄うシーンを観たくて。。。 名曲です
何回も観てしまう。。。。フェロモンはすごいのひと言
いつ観てもウットリしてしまう。
哀愁の響きが、堪りません。
原題:『RIVER OF NO RETURN』=『帰らざる河』
マリリンの歌うこの曲と歌詞もいい。
 Love is a traveler on the river of no return
『恋は帰らざる河で旅をする』
ロバート・ミッチャム主演、マリリンモンロー共演、
ミッチャムの無骨な主人公もいいが、
やはり、モンローを観る為の映画だと思う。
マリリン・モンロー、ノーリターンって
ここから来てるんだ。
ガキの頃、「ノータリーン」と勘違いしてしてた

『モンローは、我が故郷 福岡に宿泊しています
1954年 当時の日活ホテル(中州の川沿い)
野球のスター選手ジョー・ディマジオと一緒に 
僕は幼かった為に覚えていません』

ロケ地はロッキーのカスケード山脈が臨めるカナダのバンフ国立公園のボウ河やボウ滝だそうです

理由があって出所して金鉱掘りで賑わう西部の町に息子マーク(トミー・レッティグ)を預けていた
父親マット(ロバート・ミッチャム)が息子マークを引き取るところから始まる、マークは酒場の芸人ケイ(マリリン・モンロー)の世話になっていたが、
マットはマークを引き取って新しく買った農場に落ち着いた。静かに暮らそうとしていたところへ、農場の近くを流れている激流を筏に乗って漂流しているケイと恋人ハリー(ロリー・カルハウン)を助けた。

酒場の歌手ケイが、金鉱鉱山を博打で手に入れ登記する為に、恋人のハリーに誘われ、激流を筏で町に向かう途中、流されているところをマットに救われる。
救助をしたケイはそれまで息子を預かってくれていた相手しかしハリーは一攫千金に眼がくらみ
マットから銃と馬を奪い、ケイを置いて町へ向かう

ケイは残るが、マットの農場はインディアンに襲撃されそうになっていた為に攻撃から逃れるために
マット親子と激流を筏で河を下る。
復讐する為に筏で河を下り、ハリーを捜すマットとケイ。
しかし、逃げた恋人ハリーをケイは最後まで信じ続けるのですが・・・。
切なくて少しほっとするラストシーンです。

酒場の歌手ケイを演じたマリリン・モンローにつきる。
その美しさ、艶やかさ、華やかさ。
これを見るだけで良い。
彼女の赤、緑のドレスがほぼ茶系統の酒場の中で
鮮やかに映え、大きく露出した肌の淡いピンク色が美しい
モンロー、いいですねえ。
天は二物も三物も与えるんですねえ。
美しさ、可愛らしさ、演技力、歌唱力、セクシーさ…。
そのすべてで女優の映画史でNO.1と言う人がいても
おかしくない気がします。
こういう女優さんがいたこと自体が
奇跡と言えるんじゃないでしょうか。

この映画ではモンローがふんだんに歌を披露してくれますが、声量がちょっと心許ない気もしますが、
それが欠点でなくハスキーなセクシーボイスの長所に転じているところが天才的です。
だいたい声量などで人が感動するものでもなし。
エラ・フィッツジェラルドという天才的な女性ジャズ・ボーカリストがいましたが、このエラが一時的に人気が落ち目のとき、モンローは毎日コンサートに顔を出してあげて、それが評判を呼び、連日コンサート会場が満員になった…といいますから、
ものすごく優しい気持ちを持った人でもあったようです。
そう、モンローの心のこもった歌の上手さ
発音の丁寧さはエラ譲りなんです。
好みの問題でしかないでしょうが
マレーネ・ディートリッヒも
かなわないと言わせてください。

『アフリカの女王』でハンフリー・ボガートとともに川を下るキャサリン・ヘップバーンもなかなか汚れない女優だったが、
マリリン・モンローには到底かなわない。
口紅1本持たずに何日もいかだで川を下っているのに、
真っ赤な唇もも完ぺきな厚化粧も少しも崩れない。
最後まであのマリリンのままなのである。
シャツは破れてもいつも真っ白である。
急流の筏で服が破れ下着姿、そこに容赦なく降り注ぐ水、当然ずぶ濡れのセクシーモンロー。
僕のお気に入り見処は、セクシーなケイ(マリリン・モンロー)ではなく息子マックが寝付くように歌う
なにげないシーン。
優しく慈愛に満ちたケイの表情がとても美しいです。

ラスト
激流でトランクを流されたケイ(マリリン・モンロー)はステージ用の赤いハイヒールを唯一残された財産だと肌身離さない。
町にたどり着いたケイがその赤いハイヒールをはき、
酒場でものうげに哀愁に満ちた歌声と切ない表情
メロディで「帰らざる河」を歌う。
彼女の背後にも配置された客や酒場女が聞きほれる表情をとらえて、情感の密度を上げる。

ケイの決意がわかる、捨てられたハイヒールのアップでのラストシーンのうまさに思わず感嘆する。

マーク(ロバート・ミッチャム)が、酒場にずかずかと入り込む。そして、怒鳴る客をしり目に、ケイを抱えて連れ去る。馬車に息子マック(トミー・レッティグ)
どこへ連れて行くの?と問われて
マークが「Home」と答える。
なぜか知らないが、涙が出てしまった。
ケイがモンロー自身の姿に重なった。からであろうか。

びしょ濡れの服を脱いで毛布にくるまったモンローを
マッサージするミッチャム。
こんなサービスショットも微笑ましい。

あー、僕もモンローと急流すべりをして
水をかぶりたい(笑)
そしてR・ミッチャムが如くモンローを
肩に抱え家に帰りたい(笑)
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