諸星だりあ

監督失格の諸星だりあのレビュー・感想・評価

監督失格(2011年製作の映画)
3.3
AV監督と、交際していたAV女優のドキュメンタリー作品。

本来こういう形で映画化するつもりの無かった映像が、何故こうなったかは作品が告げている。
思ったのは、十人十色ではあろうがやはりセクシー女優の道に入る背景に、複雑な家庭環境があるのだなという特異性。

彼女の人生は本人も望まぬ形になってしまったが、家族や周囲の人間に愛されていたことは伝わってきた。
なかなか他人のプライベートを覗く機会はないし、覗きたいとも思わないがこの作品に惹きつけられたのは彼女の人間性であったのかと。
世に放つことで、「思い出」を昇華させたかったのであろう平野監督の思いの儚さが胸に残った。

「前に進むために、撮らなきゃいけない」
「何度やっても、このシーンがラストになってしまう」
「お別れしたくなかった」
諸星だりあ

諸星だりあ